「生命の樹」
(727mm×606mm キャンバス/2018-2019年制作)
「ちっとも」は心の中に住んでいるかいじゅうです。
子供のころの無邪気で、時に不条理なことで怒ったり泣いたりするような
大人になってしまった自分の目から見たら
まるで「かいじゅう」みたいな、自分の心。
人は成長していくなかで、そんな子供のころの自分を抑圧して忘れて行ってしまいます。
でも、大人になってもずっと「かいじゅう」は心のどこかに生き続けているんですね。
そして気づいて欲しくて、ときどき語りかけて来ます。
幸せになろうとしたり、前に向かって進もうとした時に、足をひっぱって来たりします。
この作品は、そんな心の中に住んでいる「かいじゅう」の声を聴いて
一緒に泣いてあげたり、怒ってあげたりすることで
もう一度、「自分自身と友達になる」という絵です。
この作品に目をとめてくださったあなたの中にも
もしかしたら小さな「かいじゅう」が住んでいるかもしれませんね。
心の内側に響く、その声を聴いてあげることができたなら
きっともう一度、自分自身と友達になって、前に進んでいけるはずです。
※この作品は、AIWOKA ISLAND STORYで展示したこちらの作品のベースになった作品です。
物語を創る前にこの大きな絵のイメージが先にやって来て、描いたもので、2019年に加筆して完成した作品になっています。
光を反射する絵の具で、空に光の粒を描いているので、絵自体がこの絵の主題の光る樹のようにキラキラ輝く作品になっています。