moonlit

ムーンリット

(606mm×455mm /P12キャンバス 2021年制作)

心の内側にある争いや、たたかいを終わらせること。

それができた人が、一人増え、二人増え、三人増え、という感じで増えていくこと。

それが本当の意味での「平和」を、この地球上にもたらすことなんじゃないかなって、私は思っています。

もちろん、簡単なことじゃないですけどね。

かくいう私も、心についた古傷が痛む日もあるし、ネガティブな感情に、振り回されてしまう日もあります。

でも、こうありたいっていう理想を描くことを忘れたくないって、思うんですね。

少しでも、そこに近づきたいって思うんです。

心の中で、自分の中で、たたかいの終結宣言を出せたなら、この地球がもたらしてくれている恵を、もっと素直に、ストレートに受け取れる気がするんですよね。

ゴールドとかダイヤモンドとか、希少なブランド品とかそういうものに、奪い合うだけの特別な価値があるように、人は思わされていますけど、もっとたくさんのミラクルな恵を、地球は私たちに与えてくれてるのだと思います。

降り注ぐ太陽の光だってそうですし、草原を吹き抜けていく、心地良い風だってそうです。

虹を反射して輝く雨粒だってそうです。

大好きな人の笑顔だって、きっとそうですよね。

満月の夜には、ベランダに一歩足を踏み出すだけで、遥か彼方からの光を全身で味わう、特別な体験をすることができます。

一円もかかりません。

もしも、受け取る側の心が曇ってなければ、素直に受け取り、それを分かち合うことができたなら、地球の恵は、人が生きていくには、十分すぎるほどに与えられているんだと思います。

それに気がついて、それを心から味わって、ともに楽しんで分かち合って感謝して。

そんな人類に、そろそろなってもいいんじゃないかなって、思うんですよね。

大人のメガネで見たら、それは理想がすぎるかもですけど。

でも、私たちはきっと知ってるはずなんです。

半分に割れるアイスを割って、半分こして食べて「おいしいねー!」ってやってたわけですから。

豊かさって、奪い合うんじゃなくて、分かち合うと増えるっていうシンプルな法則なんです。

子供の心に戻れば、きっとそれを思い出せるんじゃないかなって、思うんですよね。

毎日を生き抜くのは大変。

だからこそ、そういう柔らかい気持ちをポケットの内側に忍ばせて、忘れずに、顔上げていきたいなって思います。

この記事を読んでくれてる、心のかたちが似ている、みんなのもとに、穏やかな時間がおとずれますように。